my life, my style | no.1 shiho murata

東京の街で一際輝く、あの人のスタイルの根源には何があるのだろう? ファッションから仕事、プライベートまで、彼女たちのスタイルをかたちづくるあれこれをインタビュー。〈ショールーム ウノ(SHOWROOM UNØ)〉のアイテムをまとってもらい、その唯一無二の魅力に迫ります。

第1回目は〈マウジー(MOUSSY)〉の元デザイナーで、現在はフリーランスデザイナーの村田志穂さん。〈マウジー〉の販売員を経て、花形ともいえるデザイナーを務める傍ら、SNSで自身のファッションやライフスタイルを積極的に発信。ハイブランドをさらりと着こなす姿や、ハイセンスな私生活に注目が集まり、Instagramのフォロワーは現在8万人にものぼります。そんな村田さんの、今のファッションの気分や仕事観とは?

まず最初に着こなしていただいたのは、普段からデニムをよく穿くという村田さんらしく、〈キムヘキム(KIMHÉKIM)〉のグレーニットのビスチェに、ボタンが印象的な〈レジーナ・ピョウ(REJINA PYO)〉のブラウス、膝上の切り替えがユニークな〈キムヘキム〉のデニムパンツ。丈の短いビスチェに、切り替えからふわっと広がったデニムでスタイルの良さが際立っています。寒色系のカラーで統一し、ビスチェでモードに昇華したところがポイントだそう。シンプルながら、絶妙なバランスのトレンドライクなスタイルです。

そんな村田さんに、一足早く春に買いたいアイテムについて聞くと、春のおしゃれの参考になりそうな答えが返ってきました。

「今日着たようなビスチェやコルセットは、コーディネートにプラスするだけで今年らしくなるので狙っています。〈ショールーム・ウノ〉で取り扱っている〈オペラスポーツ(OpéraSPORT®)〉も、今っぽいムードで気になっていますね。あと、今まではよく黒いスニーカーを履いていたのですが、今春はアシックスやサロモンなどの多色使いのハイテク系スニーカーに挑戦したい気分です」

ビスチェ ¥40,700デニムパンツ ¥66,000(キムヘキム)ブラウス ¥74,800(レジー・ピョウ)ピアス ¥27,500リング ¥29,700(ピューピル・キャスケット)

 買い物は直感派。一目見てビビっときたら即決してしまうそう。普段は動きやすいパンツスタイルが多く、メンズのアイテムもナチュラルにミックス。モード系や古着のアイテムにスニーカーを合わせるなど、程よく抜け感のあるポイントを作るのがマイルールだといいます。

「駒場にある古着屋さん〈キアリズ ヴィンテージ&クローゼット(KIARIS vintage&closet)〉は、メンズ・レディースともに展開していて、よく買い物に行きます。それから、韓国の〈アモメント(AMOMENTO)〉の服は、シンプルで着回しが利くのでよく買いますね。この冬のセールでは、この〈エムエム6 メゾン マルジェラ(MM6 Maison Margiela)〉のシルバーラメがキラキラと光るブーツを買ったんです」

 

こちらのコーディネートは、セットアップにドレッシーなキャミドレスを合わせて、ハンサムさと上品さをミックス。このコーディネートのように、パンツに丈の長いアイテムを合わせるのが村田さんのスタイル。高身長でさらっと着こなすスタイルの良さと、溢れ出る洗練されたムードが眩しいです。

そんな村田さんのどんな服もさらりと着こなしてしまう持ち前のセンスは、いったいどのようにして磨かれていったのか。その原点は、マウジーのデザイナー時代にありました。

「洋服選びの基準は、周りにいるスタッフとの情報交換や、さまざまなお店に足を運んだり、SNSを見たりして磨かれたと思っています。ときに売れる服をデザインするため、普段は足を運ばないショッピングモールへも行ったり。いち企業デザイナーとして、いちおしゃれが好きな女性として、さまざまな洋服を見てきた経験が、今の私のセンスの土台になっていると思いますね。

 インスピレーション源はストリートスナップです。街ゆく人は何を着ているのだろうかと人間観察したり、ストリートスナップ誌『STREET Magazine』のInstagramや、VOGUE RUNWAYなどを常にチェックしていて。ネット上にアイデアを貯めておいて、アイテムをデザインする際にいつでも見れるようにしています」

ジャケット、パンツ(レジーナ・ピョウ)、ワンピース ¥52,140(キムヘキム)トップス ¥40,700(オペラスポーツ)ネックレス ¥27,600(ピューピル・キャスケット)

 仕事におけるポリシーは、なんでも楽しむこと。その姿勢が身についたのは、販売員時代のかけがえのない出会いから。

「仕事はなんでも楽しんでやるのがモットーで。常にポジティブでいることを意識しています。一心不乱に打ち込んでばかりいると、周りと調和が取れず、物事がうまく進まないと思うんですよね。今も仲良くしている販売員時代の先輩がとにかく明るく、彼女の周りにはいつもとてもいいムードが生まれていて。私も自然と彼女の明るさに救われていたし、一緒にいたからこそ乗り越えられたことがたくさんあります。そんな彼女の影響を大いに受けて、私も常にポジティブでいようと心がけているんです」

デニムジャケット ¥60,500(オペラスポーツ)、ニット、スカート ¥68,200(レジーナ・ピョウ)、ピアス、ブレスレット(ショー)

最後に着こなしていただいたのは、鮮やかなグリーンのスカートで春っぽさが際立つコーディネート。中のインナーのイエローとスカートのグリーンの合わせが春らしさ満点。左手首には〈ショー(SCHO)〉のブレスレットが。「大ぶりのアクセを一つ付けるだけで、スタイリングのポイントになりますよね」

私生活はめっぽうインドアな村田さん。何もしない時間が、日々の疲れを癒してくれるといいます。

 「日々のストレス解消は、家でぼーっとすること。好きなコーヒーを片手にドラマや映画を観たり。最近は『池袋ウエストゲートパーク』など、過去に好きだったドラマや映画を観返していますね。また、犬を飼っているので、毎朝早起きして犬を散歩に連れて行ってと、生活は犬を中心に回っています(笑)」

 最後に、これからの活動について伺うと、こちらまでワクワクするような答えが。

「さっきお話しした先輩と一緒に、オリジナルブランドを立ち上げようと、今準備をしていて。前職では、自分の好きなものを全て発信できたかというとそうではないので、このブランドでは“自分の好き”を納得できるかたちで発表したいんです。具体的には、黒を基調にコンテンポラリーなモードテイストのアイテムを作ってみたいなと。服だけじゃなく、衣食住に関わるものも発信していきたい。いずれお店も持ちたいですね」

村田志穂|フリーランスデザイナー。20歳から6年間アパレルブランドの広告塔販売員を経てデザイナーに転身。5年間企業デザイナーとして活躍し、現在はフリーデザイナーとして独立。アパレル時代に培ったノウハウを活かし、モデル/インフルエンサーとしての活動も積極的に行う。

https://www.instagram.com/shihomurata0718/

photo by tenkou ma edit&text by kanae yamada